犬が窓から外を見ているのは、外を歩いている人や散歩中の犬が気になるからかもしれません。
犬は警戒心が強い動物なので、成犬であれば自分の縄張り(庭や家)に侵入者が入らないように見張っていることがあります。
庭には鳥が入ってくることもあるので、動いているものが何なのか気になって、ジッと見ていることもあります。
首をかしげているときは、「あれは何だろう」と考えていることがあるので、犬の仕草を観察してみてください。
小さな子どもがパタパタと走り抜けるときの音や、救急車やパトカーのサイレンの音が気になって、窓から外を覗いていることもあります。
犬の聴覚は、人の4倍といわれているので、ちょっとした音でも犬には気になってしまうのかもしれません。
よく宅配便の車が扉を閉めるときの「バタン」という音が気になって、音が聞こえると窓際に走って行く子がいます。
宅配便の場合は、そのあとに「ピーンポーン」というチャイムの音が鳴るので、尚更音に敏感になってしまうのかもしれません。
犬の耳が動いているときは、何か気になる音を聞き取ろうとしている可能性があります。
雨や雪が降っているときだけ、外を眺めているときは、パラパラと降ってくる雨や雪に興味があるのかもしれません。
窓にも雨の雫が上から下へと流れてくるので、面白がって窓をタッチをして捕まえようとする子もいます。
また、雨が降るときはザーッと音がするので、何の音なのか確かめようとしているのかもしれません。
窓から外を見ていないときでも、窓際にいるときは、そこが日が差し込んで温かくて過ごしやすい場所だからです。
ぼーっとして目を細めているときは、「暖かくて気持ちいいな~」と思っているのかもしれません。
犬も日向ぼっこが好きな子がいるので、よくウトウトしているときは、ベッドを置いてあげるとスヤスヤと昼寝をしてくれるかもしれません。
リラックスしているときは、かまうことはせずに温かく見守ってあげてください。
窓の外がお庭で、子どもが遊んでいたり、同居している犬が走っていると、自分も外に出たくて、窓の近くでじっと待っていたり、空けてほしくて飼い主さんに「出して」とお願いしていることがあります。
窓の近くで行ったり来たりしていたり、クゥ~ンと鳴いているとき、窓を手で引っ掻くような仕草をしているときは、犬が外に出たがっていると考えられます。
また、外を見て散歩中の犬がいれば、「いいな、自分も散歩に行きたい」と思うかもしれません。
欲求に毎回答えていると、癖になってしまうかもしれませんが、天気がよいときはたまに遊ばせてストレスを発散させてあげてください。
庭で作業をしている飼い主さんが気になって、窓から外を見ていることがあります。
また、飼い主さんが外出するときに、外に出て行った飼い主さんをずっと視線で追っていたり、足音や物音で帰ってきたことに気がつくと、窓から飼い主さんを探していることがあります。
窓の外に見える人や犬に吠えてしまったり、気になる音がすると吠えてしまうことはありませんか。
犬は警戒心と縄張り意識が強く、見知らぬ人が敷地内に入ってくるとよく吠えます。
しかし、犬も家族の役に立ちたいという願望があり、私たちに「誰かがいるよ」と知らせるために吠えていることもあります。
外を通る人や犬は、向かってきては去っていくという動きをしています。
近くに来たタイミングで吠えたあとに、人や犬が通過すると、自分が吠えたから追い払うことができたと勘違いをしてしまいます。
外の人や犬に吠えてしまうときには、市販の目隠しフィルムシートなどを窓に貼り、外を見えなくする方法があります。
カーテンを閉めていても回り込んでしまうと、あまり意味がないので、目隠しシートを活用してみてください。
犬が吠えたときに怒鳴ったり、叩いてしまうと怖いという記憶が残ってしまうので、吠えるきっかけをできる限り取り除くようにしてください。
犬が吠えてしまうときには、「おいで」「ふせ」「まて」というしつけを行ってみてください。
吠えてしまうタイミングがわかっているときや吠え始めたときに、「おいで」と声をかけて犬を呼び、「ふせ」をさせて、吠えてしまうきっかけになる人や犬、または音などが過ぎるまで「まて」をさせます。
吠えることなく待つことができたら、ほめておやつなどをあげてください。
最初から「おいで」や「まて」ができるわけではないので、日ごろから練習をして、興奮してしまっているときでも落ち着いて指示に従えるようにしていきましょう。