ウィズぺティ
初めての方へ会員登録ログイン買い物かご
TOP > 会報誌「ウィズペティ倶楽部」 > 野良猫とふれあってもいいの?注意点は?
愛玩動物飼養管理士
國澤莉沙
野良猫とふれあってもいいの?注意点は?

野良猫とふれあい

猫好きだけど家で飼えないなどの理由から、野良猫と道端で会うと触りたいと感じる方もいるでしょう。
中にはすごく人馴れしていて、自ら寄ってきてくれる子もいます。

そんな時野良猫を抱っこしたり、触ったりしても良いのかな?と感じるかもしれません。
野良猫を触ったあとは、必ず手洗いをするようにしましょう。

そのまま気にせずに作業したり、外出を続行すると思わぬトラブルを招く恐れがあります。
基本的には、野良猫には触らずに見て楽しむのが、正解です。

しかし、人懐っこい子が体を擦り寄せてきたり、甘えてくると撫でてやりたくなります。
そんな時に覚えておいてほしいことは、野良猫はなんらかの病原菌を保有している可能性があると言う点です。

ワクチンやノミダニ予防など野良猫は管理されているわけではないので、その子がどんな状態かわかりません。
感染症を予防する為にも、必ず手を洗うようにしましょう。

気をつけたい猫の感染症は?

猫の口内には、パスツレラ菌という常在菌がいます。
猫に噛まれたり、唾液が傷口から入ると患部が腫れたり、化膿しやすいという特徴があります。

パスツレラ菌は常在菌ですので、猫との触れ合いで感染するリスクは常にあります。

また、症状が重くなると皮膚、呼吸疾患などにかかることもあり、最悪死に至る可能性もあるため、注意が必要です。

先ほどのパスツレラ菌が猫に引っ掻かれたことにより起こる、猫引っ掻き病もあります。
これは、引っ掻かれた傷口からパスツレラ菌が侵入して、激しく腫れたり、化膿したりと言った症状が見られます。

また、寄生虫による被害も心配です。
ノミダニはもちろん、ビゼンダニを保有している野良猫から感染してしまうと、疥癬症など激しい痒みを伴う皮膚炎になる可能性があります。
真菌症などのカビが感染する可能性もある為、注意が必要です。


また、手足に傷がある場合にはそこからふれあいにより菌が繁殖することもある為、手足に傷がないか確認して触ると良いでしょう。

野良猫とふれあうポイントは?

野良猫との過度なふれあいは、感染症などのリスクがあると紹介しました。
しかし、人懐っこい野良猫や寄ってきて撫でて欲しそうにしていると触りたくなります。

野良猫とふれあうときには、野良猫ファーストで、野良猫のペースを大切にしましょう。
野良猫は元々警戒心の強い生き物です。

野良猫を見つけて触ろうと近づくとすぐに逃げてしまうこともあります。
このときに無理やり追いかけて触ろうとすると、余計に逃げてしまいふれあいは難しいです。

人懐っこい他人に対して、甘え上手な野良猫が寄ってきたときだけ触ってあげると良いでしょう。
また、野良猫はそれぞれに縄張りがあり、自分のテリトリーに異常がないかパトロールしています。
このときに野良猫に触れてしまうと、自分のテリトリーに侵入してきた敵とあなたのことを認識してしまい、引っ掻いたり噛み付いたり攻撃してくることがあります。

このように野良猫に攻撃されてしまうと、上記で紹介したように、パスツレラ症などになる可能性があります。

野良猫とふれあいをした時には必ず手を洗い、衛生管理をしっかりとするようにします。
もし、噛まれたり引っ掻かれた場合には大事になる前病院を受診して手当を受けるのが、無難です?
かすり傷だからと放置していると日が経つにつれて。膿んでしまい、重症になってしまうことがあります。

パスツレラ菌は特に傷口から入ると感染しやすく
痛みも出やすくなります。
基本的には、野良猫とふれあいする時には、リスクがあることを考えておきましょう。

野良猫にエサを与えても良い?

基本的には、野良猫にエサを与えてはいけません。その場所に居着いてしまったり、近隣住民とトラブルになる可能性があります。
飼えないならば、無責任な行動につながる可能性もあるため、野良猫の生活に干渉せずに見守るスタンスを取りましょう。

気軽にふれあうことができる野良猫は身近な存在ですが、飼い猫と違い色々なリスクがあります。
エサを与えることにより、寄ってきてふれあいの機会も広がりますが、全員が猫好きというわけではありません。
餌付けにより野良猫同士の縄張り争いが激化してしまい、怪我や妊娠出産を繰り返して、不幸な野良猫が増える結果を増長してしまうことになります。

さらには、毎年役所などには野良猫による排泄物の被害や家庭菜園を荒らされたなどのクレームがあります。
野良猫の数が増えてしまうと役所が殺処分などを検討しなくてはならなくなります。

不幸な野良猫が増えることを避けるためには、餌付けは良いことではありません。

餌付けすることにより、発生するトラブルや野良猫の未来について考えることが大切です。

まとめ

野良猫とのふれあいについかて紹介しました。
野良猫は遠くから見守り過度なふれあいを避けることがまず望ましいです。

野良猫と程よい距離感を保ちながら、日々の癒しになれば良いですね。

ページ先頭へ