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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

パグの特徴について

しわだらけの顔とつぶれた鼻で愛嬌たっぷり。

しわだらけの顔とつぶれた鼻先の愛嬌たっぷりの風貌で、長年安定した人気があります。

シルバー、アプリコット、フォーン、ブラックなどの毛色がありますが、主にフォーンとブラックが見られます。フォーンのパグには、後頭部からしっぽにかけて特徴的な黒いラインが見られます。垂れ耳、少し離れた大きな眼、短いマズルが特徴的です。

体高は25~28cm、体重は6.3 kg~ 8.1 kgとされています。
小柄ですが、肉付きの良い体型をしています。

パグの性格について

知的で冷静です。

愛嬌たっぷりの見た目とは裏腹に、性格は知的で冷静です。プライドが高い一面もありますが、家族には忠実で愛情深く接してくれます。
少し頑固で自我が強い一面があるため、訓練に応えてくれない場合もあります。そういった場合は、トレーニングメニューを工夫して粘り強くしつけをしましょう。物覚えは良い方ですので、しっかりとしつけが出来れば優秀な家庭犬になってくれます。
無駄吠えも比較的少ないので、集合住宅での飼育も向いているかもしれません。

パグの飼い方(日常の世話)について

暑さに要注意です。

鼻先がつぶれている短頭種であるため、体温調節がとても苦手です。暑さに非常に弱いので、夏場はエアコンを活用して快適な環境を作ってあげましょう。飼い主が耐えられる暑さでも、パグにとっては熱中症になってしまう暑さであることもありますので、パグに合わせた室温にしてあげましょう。
抜け毛が多いので、定期的なブラッシングをおこないましょう。また、顔のしわが蒸れやすいため、皮膚炎の原因になることもあります。しわの内部を拭いて清潔で乾燥した状態を保てると良いでしょう。
活発で運動好きですが、暑さに非常に弱いため夏場の散歩の時間は注意しましょう。日本の夏はパグにとって非常に厳しいため、場合によっては夏場は室内での運動のみでも良いかもしれません。

パグの歴史・起源について

紀元前から存在していました。

ペキニーズと同じ祖先を持ち、紀元前からチベットの僧侶に飼われていたと言われています。16世紀頃にヨーロッパに持ち込まれ、権力者や王族に愛されました。16世紀にはオランダでダッチマスティフ、ドワーフマスティフと呼ばれていたそうです。一時は人気が衰え絶滅寸前まで数が減りましたが、19世紀にアメリカで人気が出て繁殖が進みました。
日本には16世紀頃にはすでに持ち込まれていたと言われています。

パグの気を付けたい病気について

短頭種であること、関節の疾患に気を付けましょう。

パグは何らかの障害を抱える確率が他の犬種と比べて1.9倍であるという報告があります。様々な疾患が見られますので、気になる様子が見られたらすぐに受診しましょう。

・壊死性髄膜脳炎(パグ脳炎)
感染症に関連せずに原因不明の髄膜脳炎が見られます。その中でも脳全体に壊死などの炎症が起こるものを壊死性髄膜脳炎と呼びます。パグに多く見られるころからパグ脳と呼ばれます。発作、運動失調、視力障碍などが見られ、進行しますと意識障害、摂食障害などが生じ数日から数週間かけて急激に悪化します。

・短頭種気道症候群
フレンチブルドッグ、イングリッシュブルドッグ、パグなどの短頭種に見られる気道の解剖学的な異常による呼吸器症状のことを短頭種気道症候群と呼びます。
短頭種気道症候群は、鼻から喉までの上部気道の閉塞が特徴とされています。上部気道の閉塞から、スターター音と呼ばれるいびきのような呼吸音が見られ、吸気努力と呼ばれる息を吸いにくい状態が見られるようになります。換気が難しくなってしまうことから、高体温もよく見られます。パンティングと呼ばれる開口呼吸が見られている時は、すぐに処置が必要です。

・熱中症
熱中症は、高温多湿環境下において、高体温および脱水によって生じる全身性の疾患です。
犬の熱中症は、高温多湿環境への長時間の曝露、熱放散能の低下、過度の運動、などが原因となりますが、条件が揃えば30分程度の運動でも熱中症が起こることがあります。
熱放散能が低下する要因としては、短頭種、肥満、呼吸器疾患や心疾患の悪化、などが挙げられます。
熱中症の症状としては、頻呼吸、頻脈、粘膜のうっ血や充血などが挙げられます。より重篤になりますと、虚脱、運動失調、嘔吐、下痢、流涎、意識消失などが認められます。
熱中症に伴い高体温になると、細胞を構成する蛋白質が変性し全身の臓器の機能が障害を受けます。高体温の状態が持続すると、脱水に加えて細胞障害がより一層深刻になり多臓器不全に陥ります。

・膝蓋骨内方脱臼
膝のお皿である膝蓋骨が正しい位置からずれてしまう疾患です。パテラと呼ばれることがあります。後肢を挙上する、触ると嫌がる、後肢を引きずって歩くなどの症状が見られます。

・レッグペルテス病
大腿骨頭無菌壊死とよばれる疾患です。大腿骨(後肢の骨)の身体側の先端である大腿骨頭が病源体などの感染によらず無菌的に壊死します。若齢の小型犬でよくみられる疾患であり、片側性の徐々に進行する痛み・肢の挙上などの症状がみられます。まれに両側性に見られることもあります。治療に対する反応性は良いですが、壊死した大腿骨頭を除去するために外科的な処置を行う可能性が高い疾患です。

・椎間板ヘルニア
椎間板ヘルニアにはHansen Ⅰ型とHansen Ⅱ型があり、Hansen Ⅰ型は椎骨と椎骨の間のクッションの役割である椎間板の弾力性の低下によって変性した髄核が脱出する急性の疾患です。Hansen Ⅱ型は椎間板の加齢性変化によって線維輪が背側へ突出する慢性の疾患です。
椎間板ヘルニアの発生個所には頚部と胸腰部があります。頚部椎間板ヘルニアでは、頚部痛、四肢の歩行異常などが見られます。胸腰部椎間板ヘルニアでは、背部痛、両後肢の歩行異常、深部痛覚の消失などが見られます。

・乾性角結膜炎
涙の分泌が減少することで結膜と角膜に炎症、乾燥、痛み、視力の低下を引き起こす疾患を乾性角結膜炎と呼びます。涙は眼球の表面の状態を保つために重要な役割を担っていますが、涙が減少することで細菌感染を起こしやすくなり、粘液性、粘液膿性の目やにが見られるようになります。

パグの価格相場について

40~45万円程度になります。

オスよりもメスの方が少々高価になるようです。また、毛色はフォーンよりもブラックの方が少々高価になるようです。

獣医師から見たパグを飼う際のアドバイス

温度管理には気を付けましょう。

独特の風貌がとても愛嬌があるのですが、とにかく暑さに弱いため、暑さ対策はしっかりおこないましょう。飼い主が少し涼し過ぎると感じるくらいがパグにとっては快適なので、夏場はエアコンをフル活用して快適な環境を作ってあげましょう。

また、パグは少し病気が多い犬種と言えます。気になる様子が見られたら、あまり様子は見ずに受診しましょう。

知的で冷静で愛情深いため、性格的には飼いやすい犬種であると言えます。

パグの飼育チャートについて

病気が多い、暑さに弱い、といった点には注意が必要ですが、性格的には飼いやすい犬種です。無駄吠えも比較的少ないので、初心者にもお勧め出来ると思います。

初心者  8 初心者でもかなり飼いやすい
しつけ  8 しつけはかなり簡単
お手入れ  5 お手入れのし易さは普通程度
気性  5 気性は普通程度
多頭飼育  5 多頭飼育のし易さは普通程度
散歩  6 必要な散歩量は普通程度(10~30分程度)
病気  2 病気にはやや弱い
抜け毛  2 抜け毛はやや多い
吠え方  5 吠え方は普通程度
におい  5 臭いは普通程度
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