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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

猫クラミジア感染症とは

呼吸器症状と結膜炎を起こす病気です。

クラミジアという細菌の感染によって猫に結膜炎と呼吸器症状をおこします。
成猫ではあまり強い症状を示さないことが多い感染症ですが、仔猫では結膜炎や鼻汁、咳などの呼吸器症状が顕著に表れることがあります。

猫からヒトにもうつることがあり、軽度の結膜炎などを起こすことがあります。

外に出る猫では感染のリスクが高くなるため、感染を防ぐためにはできるだけ外にださないようにしましょう。
また、ワクチンで予防も可能です。

猫クラミジア感染症の症状とは

猫カゼに似た症状と結膜炎が特徴です。

クラミジアに感染しても、ほとんど症状を示さない猫もいます。
免疫の未熟な仔猫では症状が出ることが多く、猫カゼのような呼吸器症状と結膜炎を起こすのが特徴です。
・目ヤニ
・瞼の内側の浮腫
・結膜の充血
・鼻汁
・くしゃみ
・咳
・気管支炎
・肺炎

初期症状として結膜炎が表れることが多く、片方のみあるいは両側性に症状がみられます。

一般的には重篤になることは少ない感染症ですが、他の感染症(ヘルぺスウイルス、カリシウイルスなど)との混合感染で症状が重くなったり、治療への反応が悪くなったりします。

また、適切な抗生物質で治療しないと、症状が軽度であっても数週間から数カ月間症状が持続してしまう傾向があります。

猫クラミジア感染症の原因とは

接触感染します。

クラミジアは、感染している猫と接触することによって感染します。
感染猫のくしゃみや咳の飛沫を介して、あるいはグルーミングなどによって目や鼻、口から感染します。
そのため、多頭飼育の環境に入り込むと、全頭に感染が蔓延してしまいます。

また、ヒトにも感染し、結膜炎を起こすことがあります。
感染猫の目ヤニをケアしてあげた後、自分の眼をこすったりして感染することが多いため、感染猫を触った後は手洗いを念入りにし、小さなお子さんなどには接触させないように気をつけましょう。

垂直感染もおこります。

感染している猫が妊娠すると、生まれてくる仔猫にも感染が起こります。
生まれたばかりの仔猫は体力がないため、呼吸器症状が出ると哺乳に影響が出ることがあるため、注意が必要です。

猫クラミジア感染症の好発品種について

好発する品種はありません。

特にありません。
どんな猫でもおこります。
2カ月~6カ月齢の仔猫で多く感染がみられます。

猫クラミジア感染症の予防方法について

ワクチン接種で予防できます。

クラミジア感染症には予防接種があります。
コアワクチンである3種混合ワクチンには含まれていないため、クラミジアの予防を希望する際にはその旨をしっかり病院に伝えましょう。

外に出さないようにしましょう。

感染している猫との接触を断つことが一番の予防方法です。
室内にいる限りは感染の機会はほとんどありませんので、できるだけ外に出さないようにしましょう。

新しい猫を迎える際には健康観察期間を設けましょう。

新しい猫を迎える場合、特に仔猫の場合は、目立った症状がなくても感染してまだ症状が出ていない時期(潜伏期間は3~10日)の可能性があります。
しばらくは先住猫とは生活環境を分け、クラミジアに限らず、他の感染症や寄生虫症がないことも確認してから徐々に一緒にしていきましょう。

猫クラミジア感染症の治療方法について

抗生物質で治療します。

呼吸器症状も結膜炎も、抗生物質で治療します。
クラミジアに有効とされる抗生物質がありますので、2~3週間、症状が落ち着いても処方された日数はしっかり投薬します。
抗生物質を飲み切ることで体からクラミジアを完全に排除できますが、中途半端に治療をやめてしまうと、感染が持続しているのに症状がない「キャリア猫」になってしまいます。
キャリア猫になると、他の猫にうつして回る危険があるほか、自身もストレスや体調不良がある際にクラミジアの症状が再燃してしまいます。
それを防ぐためにも、投薬はしっかり完了させましょう。

内服薬の抗生物質に合わせて、結膜炎に対しては眼軟膏や点眼薬を使用します。
眼を気にしてこすっているような場合にはエリザベスカラーをつけ、眼に傷をつけないように保護しましょう。

他の感染症が混合感染していなければ、治療に対する反応は割と良く、重篤化することもほとんどないため、輸液などが必要になることはあまりありません。
ただし、適切な抗生物質を使用しないと、効果が弱く、治療期間が長引いてしまうことがあります。
また、呼吸器症状によって仔猫がうまく哺乳できない場合などは、人口哺乳などでケアが必要になります。

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