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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

猫の糞線虫とは

糞線虫は猫や犬だけでなく人にも寄生します。

糞線虫という寄生虫は、約2~3mmほどの小さな寄生虫です。
目視で便に糞線虫がいることに気づくことはほとんどなく、便検査で糞線虫の幼虫や虫卵を検出することで診断できます。

糞線虫は猫や犬の小腸に寄生して、主に下痢症状を起こします。

経口感染の他、経乳感染や経皮感染も認められており、人にも感染して皮膚炎などを起こすことがあります。
飼い猫に糞線虫の感染が確認されたら、猫のトイレをはじめ、家の徹底した掃除・清浄化も必要になります。

猫の糞線虫の症状とは

下痢症状がメインで現れます。

糞線虫は主に腸管内に寄生します。
無症状で経過することもありますが、多くは水溶性の下痢を起こします。

呼吸器症状が見られることもあります。

皮膚から感染が起こった場合は、糞線虫の幼虫はそこから血液を介して一度肺へ向かい、口、消化管へと移動します。
そのため、呼吸器症状として咳がみられることもあります。

猫の糞線虫の原因とは

経口感染します。

糞線虫は感染動物の糞便に幼虫や卵の形で排泄されます。
この糞便に接触したり、糞便に汚染された環境(土など)から経口感染が起こります。

経乳感染も起こります。

母猫が感染していると、その乳汁中に糞線虫が入り込み、仔猫にも感染が起こります。

経皮感染もあります。

糞線虫は、経口感染だけでなく皮膚からの侵入「経皮感染」も起こります。
糞線虫は猫や犬だけでなく、人にも寄生するため、感染猫の便の処理時にはビニール手袋をするなど、注意が必要です。

猫の糞線虫の好発品種について

好発する品種はありません。

特にありません。

猫の糞線虫の予防方法について

トイレを清潔に保ちましょう。

感染している猫の糞便には糞線虫の幼虫や卵が排泄されるため、排便後は速やかに便を片付け、他の猫が接触しないように気を付けましょう。

また、皮膚から人にも感染するため、感染が確認されている猫の便を処理する際は、できるだけビニール手袋を着用するようにしましょう。

駆虫を始めたらこまめにトイレの砂を入れ替え、その際に熱湯で消毒するようにしましょう。

室内飼育を徹底しましょう。

室内で飼育することによって、外の感染している猫との接触を断ち、感染を予防できます。

新しく猫を迎える際には必ず便検査を行いましょう。

新しく猫を迎える際は、必ず便検査を行うようにしましょう。
多頭飼育下では目立った症状がみられなくても糞線虫感染が蔓延していることがあります。
シェルターなどから譲り受けた場合や、ペットショップ、ブリーダーさんから購入した場合、糞線虫にすでに感染している可能性があります。

新しく猫を迎え入れる際には必ず便検査を行い、一度の検査で陰性であってもしばらくは先住猫とは別々の環境で生活させ、下痢やその他の疾患で見られるような症状が出てこないかどうかを確認しましょう。

猫の糞線虫の治療方法について

駆虫薬を投与します。

糞線虫がいることが確認されたら、イベルメクチンなどの駆虫薬を投与することで駆虫します。

糞線虫は一度の投薬では駆虫できない場合が多いため、投薬後は数回便検査を行い、駆虫ができていなければ再度投薬を行います。

駆虫が完了するまでは、数回便検査を繰り返し、駆虫できているかどうかを確認しましょう。

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