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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の皮膚組織球腫とは

犬でよく見られる良性腫瘍です。

皮膚組織球腫は、犬によく見られる良性の腫瘍です。

犬の皮膚組織球腫の症状とは

皮膚に単一病変として発生します。

皮膚組織球腫は通常、孤立性で、頭部、耳介、四肢にもっとも多く発生します。病変の増殖はきわめて速く(1~4週間)、しばしば発症後1~2ヶ月以内に免疫活性化に続発して自然に退縮します。

まれに多発性病変が認められる場合や所属リンパ節転移を伴う場合がありますが、これらは持続性および再発性皮膚組織球腫、またはランゲルハンス細胞組織球症と分類されます。ランゲルハンス細胞組織球症は、リンパ節だけでなく肺、心臓、脾臓、腎臓、膵臓などさまざまな臓器にも浸潤し、予後の悪い疾患とされています。

 

 

犬の皮膚組織球腫の原因とは

原因は不明とされています。

皮膚組織球腫の発生の原因はわかっていません。

皮膚組織球腫は円形細胞腫瘍に分類され、シグナルメント、穿刺吸引細胞診でも容易に診断できることが多いとされています。
一方で、多発性病変が認められている場合は、持続性および再発性皮膚組織球腫やランゲルハンス細胞組織球症との鑑別が重要となるため、皮膚病変だけでなく、所属リンパ節や他の臓器への浸潤がないか慎重に評価することが重要です。

犬の皮膚組織球腫の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

皮膚組織球腫は、しばしば3歳未満の若い犬で見られます。アメリカンコッカースパニエル、イングリッシュコッカースパニエル、グレートデーン、シェットランドシープドッグ、ブルテリア、ボクサー、ミニチュアダックスフンドなどが好発犬種として挙げられます。

犬の皮膚組織球腫の予防方法について

早期発見し、動物病院で診てもらうようにしましょう。

皮膚組織球腫は、予防方法がありません。また、皮膚組織球腫の場合、早期治療が必要ない場合もあります。基本的には3ヶ月以内に退縮する疾患ですので、基本的にはあせらず経過を見るように指導される可能性が高いでしょう。ただし、病変が増大したり、多発する場合はすぐに再検査を受けるようにしましょう。

犬の皮膚組織球腫の治療方法について

外科的切除、凍結切除、無治療での経過観察、が挙げられます。

一般的な皮膚組織球腫の治療選択肢としましては、外科的切除、凍結切除、無治療での経過観察が挙げられます。大多数の症例で、3ヶ月以内に自然退縮が認められるため、無治療での経過観察が選択されることが多いです。しかしながら、潰瘍化、感染、掻痒などQOLの低下を伴っている場合は、自然退縮を待つことが困難であるため、外科的切除や凍結切除が適応となります。外科的切除はしばしば根治的であり、補助療法が必要となることはまれです。また、外科的切除が困難な部位にある皮膚組織球腫は、副腎皮質ホルモン剤の局所投与に良好な反応を示すことがあります。

持続性および再発性皮膚組織球腫の場合、一部の病変が退縮しても、同時に新たな病変が形成されることにより、病変は数か月にわたって持続することもあります。最終的には、全ての病変が自然退縮した症例も報告されていますが、退縮しない症例も存在します。これらを踏まえたうえで、必要に応じて、外科的切除や凍結手術を実施します。なお、免疫抑制剤による治療は、リンパ球誘導性の退縮を抑制するため禁忌とされています。

皮膚組織球腫の予後は良好であり、ほとんどの場合、3ヶ月以内に自然退縮が認められますが、ランゲルハンス細胞組織球症の場合は一般的には予後は悪いとされており、通常は球速な悪化により死亡します。

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