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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

猫の子猫衰弱症候群(新生子死)とは

子猫が生後数日で亡くなってしまいます。

生後間もない子猫の中には、残念ながら生後数日で亡くなってしまう個体がいます。
このように生後間もない子猫が、数日で死亡してしまう状態を総称して「子猫衰弱症候群」と呼び、特に生後1週間までの発生が多くみられます。

何らかの原因が存在する可能性もありますが、生まれたばかりの子猫が徐々に弱って亡くなる場合もあれば、昨日まで元気にしていた子猫が突然死する場合もあり、その発生は予測できません。

生後間もない子猫がいる場合には、できるだけ子猫の体にストレスがかからないように部屋の温度を調整し、落ち着いて哺乳ができる環境を整え、急に元気がなくなるということがないかどうか、気を配る必要があります。

猫の子猫衰弱症候群(新生子死)の症状とは

生まれつき体が弱い傾向があります。

子猫衰弱症候群を起こす猫には、生まれた時から他の兄弟猫に比べると体が弱く元気がないなどといった虚弱体質の傾向が見られることがあります。

気を付けるべきポイントには以下のようなものがあります。
・うまく哺乳できない
・他の兄弟猫より動きが悪い
・歩き方がおかしい
・体が非常に小さい
・成長が遅い
・呼吸が速い
・元気がない
・母猫から離れている時間が長い
・下痢や嘔吐がみられる

しかし、このような症状が見られない元気そうに見えた子猫に突然死が起こる場合もあります。

猫の子猫衰弱症候群(新生子死)の原因とは

生まれつきの問題が原因である可能性があります。

代謝異常疾患や脳の形成異常(水頭症や小脳形成不全等)など先天的な問題が存在していた可能性があります。
また、出産時に難産となった場合、子猫が低酸素脳症などを起こしていた可能性も考えられます。
しかし、生後間もない子猫ではそれらの有無を確認することは難しいことが多く、診断がつく前に死亡してしまうことも多いと考えられます。

生後の問題によっても起こります。

生後間もない子猫は体温調節がうまくできません。
母猫から離れたところで長時間過ごしたことで低体温になってしまったり、哺乳がうまくできないために低血糖を起こす、あるいは下痢などによって脱水が起こり、体が衰弱して亡くなってしまう可能性が考えられます。

その他には感染症などが原因となります。

ウイルス疾患や寄生虫感染は、母猫が感染していると子猫にも感染が起こるものがあります。
それらの影響により、下痢や成長障害が起こり、中には突然死につながる場合もあります。

猫の子猫衰弱症候群(新生子死)の好発品種について

好発する品種はありません。

どんな猫でも起こります。
純血種では先天的、遺伝的な欠損が起こりやすいため、若干発生率が高いと考えられます。

猫の子猫衰弱症候群(新生子死)の予防方法について

子猫が生まれたら一度病院で健診を受けましょう。

自宅で子猫が生まれたら、一度病院で健康チェックを受けましょう。
先天的な異常として口蓋裂や頭の形の異常、また体格のチェックなどをしてもらい、異常があれば早目にその対処方法を教えてもらうことができます。

哺乳や母猫の世話の様子をよく確認しましょう。

生後間もない子猫はおよそ3時間おきの哺乳が必要です。
母猫がいる場合は、授乳の様子を観察し、うまく飲めていない子猫がいるようであれば人工的に哺乳を手助けしてあげることが必要です。

母猫がネグレクトしてしまっている場合も同様です。

また、子猫は体温調節がうまくできないため、母猫から長時間離れていると低体温になってしまう場合もあります。
母猫が落ち着いて子育てできるような環境を整え、離れている子猫は母猫の元へ戻してあげましょう。

母猫がいない場合は環境を温かく維持し、子猫の体温が下がらないようにしてあげる必要があります。

体調の変化にはできるだけ早く対応しましょう。

子猫の体は小さく、下痢や嘔吐、哺乳がうまくできないなどといった不調によって、容易に脱水や低血糖に陥り命の危険にさらされてしまいます。
そのため、体調に異変があった場合は速やかに対応することが必要です。

元気がない、食欲がない場合などはすぐに病院へ連れて行きましょう。

猫の子猫衰弱症候群(新生子死)の治療方法について

突然死が起こるため治療は困難です。

子猫衰弱症候群では、生まれた時から何となく元気がない、母乳の飲みが悪い、体が小さいなどといった生まれつきの虚弱体質が存在する場合と、元気だったのに突然死亡してしまう場合があります。

体の弱い子猫の場合は、哺乳を人工的に少し補助してあげたり、こまめに体調をチェックしてあげることで元気に成長できることも多くあります。

しかし、先天的な脳の形成異常などは治療を施す前に死亡してしまうことも多く、治療は現実的には難しくなります。

また、元気だったのに突然死亡してしまう場合にはその発生を予測することは不可能で、治療する方法はありません。

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