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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の不整脈とは

脈が不整になることを言います。

通常心臓は電気的な刺激によって一定のリズムで拍動しているため、脈拍も一定に保たれています。不整脈とは、脈が不整になることで、様々な原因によって生じます。心臓の拍動は、心筋内にある刺激伝導系に電気が流れることで起こります。刺激の発生源や電気の流れに障害があると、障害の部位や程度に応じた不整脈が発生します。

犬の不整脈の症状とは

治療の必要のないもの、治療を行わないと命にかかわるものがあります。

軽度の不整脈のほとんどは、症状を示しません。多くの場合、身体検査や手術前検査などで発見されます。治療が必要なほど重度の不整脈があるときは、運動不耐性、虚脱、失神などの症状が見られます。

・洞性徐脈、洞性頻脈、洞性不整脈
心電図の1つ1つの波形に異常が認められず、心拍数が正常範囲より少ない場合を洞性徐脈、多い場合を洞性頻脈、不規則なリズムの場合を洞性不整脈と言います。安静時でも徐脈や頻脈が認められる場合は、何らかの疾患が関与している可能性があります。元気に過ごしている場合はとくに治療は必要ありませんが、失神などの症状がある場合は治療が必要になります。

・房室ブロック
正常であれば心臓の刺激は心房から心室へ伝わっていますが、房室ブロックは、心房から心室への刺激がうまく伝わらないときに発生します。中等度から重度の場合は治療が必要です。

・心房細動
正常では刺激伝導系の最初の刺激は洞房結節から生成されますが、この刺激が心房のいたるところで発生することによって起こる不整脈です。重度の心房拡大を伴う心疾患時に発症します。心疾患の治療とともに心拍数を下げるお治療が必要です。

犬の不整脈の原因とは

様々な原因によって発生します。

不整脈の原因としましては、心疾患、電解質異常、感染症、ショック、ホルモン性疾患、腫瘍、薬物などが挙げられます。心疾患の場合、心臓に負担がかかるため刺激伝導系が障害を受け、不整脈が発生します。重度の心疾患をもった動物ほど、不整脈が現れやすくなります。

犬の不整脈の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

不整脈の原因となる疾患の好発品種が、不整脈の好発品種と言えます。

また、洞性不整脈はブルドッグ、フレンチブルドッグ、パグ、シーズーなどの短頭種でよく見られます。

犬の不整脈の予防方法について

主に原因となる疾患の早期発見、早期治療をおこないます。

不整脈は、原因となる疾患にもよりますが、予防は難しいことが多く、原因となる心疾患の早期発見、早期治療が重要となります。

犬の不整脈の治療方法について

抗不整脈薬を使用することがあります。

不整脈を引き起こす原因疾患がある場合は、その疾患の治療をおこないます。多くの場合は、原因疾患を治療することで不整脈は消失します。
重度の不整脈の場合は、原因疾患の治療とともに抗不整脈薬などを用いた早急な治療が必要になることがあります。また、心疾患治療薬には不整脈を誘発する薬もあるため、そのような薬を使用しているときには投与量を減らすか中止する場合はあります。

予後

心疾患以外の疾患による一時的な不整脈の場合、原因となる疾患が完治すれば予後は良好と言えます。

心疾患の場合は、治療によって不整脈が消失しても病態が進行することで再び不整脈が現れることがあるため、定期的な検査をおこないましょう。
刺激伝導系などに不可逆的なダメージを受けているときは、原因疾患の治療痕も不整脈が残存します。このような場合は、継続的な抗不整脈薬の投与が必要です。

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