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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の寒冷凝集素症とは

低温下での血液の激しい凝集反応が起こる状態を言います。

寒冷刺激に重要な発症因子となる疾患や損傷のことを寒冷症と呼びます。寒冷症の中には、寒冷凝集素症、クリオグロブリン血症、クリオフィブリノーゲン血症などがあります。
凝集反応とは、抗原抗体反応によって血液が固まる現象のことを言いますが、寒冷凝集素症は、溶血性貧血を起こす疾患で、低温下で血液の激しい凝集反応が起こります。凝集反応が起こることで、様々な皮膚症状が見られるようになります。

犬の寒冷凝集素症の症状とは

血流が悪くなることで様々な症状が見られるようになります。

寒冷凝集素症とは、犬に発生する溶血性貧血を起こす疾患で、低温下で血液の激しい凝集反応が起こります。微小血管の血流が停止することを虚血と呼びますが、皮膚が虚血の状態に陥ってしまいますと、皮膚の全ての構造物に障害が出てしまいます。耳介、四肢端、尾の先端に紅斑や痂皮形成が起こり、最終的には壊死することもあります。
耳の先端から出血が見られ、違和感や疼痛から耳の先端を気にする様子が見られることで、飼い主が気付くことがあります。

犬の寒冷凝集素症の原因とは

自己免疫疾患と考えられています。

寒冷凝集素症は、自己免疫疾患であると考えられています。寒冷に反応する抗体が関与していると考えられています。

また、感染症、鉛中毒、甲状腺機能低下症などの疾患は、寒冷凝集素症を悪化させる因子であるとされています。

犬の寒冷凝集素症の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

寒冷凝集素症の好発犬種としましては、イタリアングレイハウンド、ミニチュアダックスフンドなどが挙げられます。

犬の寒冷凝集素症の予防方法について

低温にさらさないようにします。

イタリアングレイハウンドやミニチュアダックスフンドなどの好発犬種はとくに、低温にさらさないように注意しましょう。低温にさらさないことが寒冷凝集素症の予防につながります。
とくに症状が多く見られる耳のために、冬の散歩時など低温にさらされる可能性のある場合は、スヌードなどの着用が推奨されています。

秋、冬に発症が多いため、気温の下がる時期はとくに注意し、早期発見、早期治療をおこなうことで耳の先端などの欠損を予防しましょう。

犬の寒冷凝集素症の治療方法について

免疫抑制薬の内服をおこないます。

寒冷凝集素症は、自己免疫疾患であると考えられているため、免疫抑制薬の内服をおこないます。プレドニゾロン、シクロスポリンなどの免疫抑制薬の内服をおこないます。

血流の改善を図るためにスキンケアをおこないます。

免疫抑制薬の内服に加えて、血流の改善を図るための補助療法としてスキンケアをおこないます。

炭酸泉などを利用した入浴は血流改善効果が期待できます。週に2~3回程度、35~38℃、10~15分ほどの入浴を検討します。全身的な入浴が難しい場合は、部分的な入浴を検討します。入浴時には、皮膚に付着した汚れを除去するようにしましょう。

保湿をおこなうことで血流改善効果が期待できます。保湿にはヘパリン類似物質が有用であるとされています。潰瘍や痂皮が生じている場合は、刺激の少ないワセリンなどの油剤を用いて保護することもあります。

入浴や保湿時に皮膚をマッサージすることで、血流改善効果が期待できます。

ビタミンEを内服することは、血管強化、血流改善に効果が期待できます。

予後

欠損してしまった耳の先端などは再生することは出来ませんが、生活環境のケアをおこない、原因を回避することができれば、予後は良好であると言えます。

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