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執筆獣医師:齋藤厚子先生
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

猫の腸の腫瘍とは

多くはリンパ腫や腺癌です。

猫の腸管には様々な種類の腫瘍が発生します。
発生する腫瘍の種類には、リンパ腫、腺癌、肥満細胞腫、平滑筋腫、平滑筋肉腫、炎症性ポリープなどがあり、この中で最も多く見られるのはリンパ腫で、腸管にできる腫瘍の約50%を占めるといわれています。

早期であれば抗がん剤治療や手術による切除で長期生存も可能ですが、進行してしまうと腫瘍が破裂して腹腔内に播種したり、遠隔転移することによって、予後は良くありません。

腸管の腫瘍は眼には見えないため、早期発見するためには、食欲や便の状態に気を付け、嘔吐や下痢・血便や黒色便などの異常にいち早く対応することが重要です。

猫の腸の腫瘍の症状とは

主に下痢や吐き気などの消化器症状が見られます。

腸に腫瘍ができても、初期には症状が出ない場合もあります。
腫瘍が大きくなる、あるいは広範囲になると以下のような症状を示します。

・下痢
・吐き気
・嘔吐
・黒色便
・血便
・頻回の排便
・便が細い
・食欲不振
・痩せる
・腹水が溜まる
・貧血

腫瘍ができる部位によって症状はそれぞれ少しずつ変わります。
小腸にできる腫瘍では体重減少や黒色便、吐き気が強くみられ、大腸にできる腫瘍では血便や排便時のしぶり、便が細くなるといった症状がよく見られます。
やがて腫瘍が大きくなり腸閉塞が起こると、口にしたものをすべて嘔吐してしまうようになります。

また、腸管での消化吸収が悪くなることによって栄養状態が悪くなり、痩せる、毛ヅヤが悪くなる、元気がないといった全身状態の悪化も見られます。

腫瘍が大きくなることでお腹が膨れることもありますが、大きくなった腫瘍の破裂・播種や腸管穿孔によって腹膜炎を起こして腹水が溜まり、お腹が膨れることもあります。
腹膜炎を起こした場合には、急激に元気がなくなり、発熱や腹痛、非常に強い吐き気などがみられます。

猫の腸の腫瘍の原因とは

リンパ腫はウイルス感染によって起こりやすいとされています。

最も発生の多いリンパ腫については、猫白血病ウイルスや猫エイズへの感染が関与していることが知られています。
しかし、これらに感染していなくてもリンパ腫は発生します。

その他の腫瘍の原因は不明です。

その他の腫瘍としては腺癌、肥満細胞腫、平滑筋肉腫、平滑筋腫、炎症性ポリープなどがあります。
これらの腫瘍がなぜできるのかは解明されていません。
要因として考えられるのは、加齢、遺伝的素因、発がん性物質の摂取などです。

猫の腸の腫瘍の好発品種について

以下の猫種で好発がみられます。

リンパ腫、腺癌、肥満細胞腫はシャム猫での発生率が高いとされています。

猫の腸の腫瘍の予防方法について

ウイルス感染の予防を心がけましょう。

腸の腫瘍を予防する効果的な方法はありません。

リスクを減らすために、猫白血病ウイルスや猫エイズにかからないようにすることは大切です。
外には出さないこと、同居猫が感染していて感染リスクがある場合には定期的に予防接種を受けることで、これらの病気にかかる危険性を低下させることができます。

猫の腸の腫瘍の治療方法について

腫瘍の種類によって治療は様々です。

腫瘍の種類によって、治療方法は変わります。
平滑筋腫や炎症性ポリープなどの良性の病変は、切除できれば予後は良好です。

リンパ腫の治療は主に抗がん剤治療です。

リンパ腫は、体の免疫細胞の一つであるリンパ球が腫瘍化する血液の病気です。
リンパ球は血液やリンパ液に乗って全身を循環しているため、腸にしこりを作っているからといってそこだけを治療すればいいわけではありません。
治療は基本的には抗がん剤投与で全身的に行います。

リンパ腫は、抗がん剤が比較的有効な腫瘍ですが、腸に大きなしこりを作りすでに通過障害が起こっている場合には、その部分を手術で切除したうえで抗がん剤治療を行います。

腺癌や肥満細胞腫では外科手術が第一選択です。

腺癌や肥満細胞腫の場合は、できるだけ早く外科切除をすることが重要です。
発見が遅れると腫瘍が破れ、腹腔内に播種して転移病巣をたくさん作ってしまいます。

どちらの腫瘍もしこりの周囲に腫瘍細胞が浸潤していることが多いため、切除する際には可能であればしこりの前後5~10cmほど余裕をもって広く切除することが推奨されています。
腫瘍の破裂がなく、腫瘤が1か所だけであれば早期切除によって予後は良好ですが、腺癌や肥満細胞腫は診断時に既にリンパ節への転移がみられたり、癒着によって切除できない場合もあります。

また、高率に再発するため、術後は抗ガン剤治療やステロイド、分子標的薬などで補助的に治療します。


腸管の腫瘍は外観ではわからないため、診断時には進行してしまっていることが多い病気です。
治療がうまくいくかどうかは、早期発見できるかどうかにかかっているといっても過言ではありません。
食欲や吐き気、便の状態などにいつもと違うサインを見つけたら、できるだけ早く病院へ行きましょう。

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