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犬の鼠径ヘルニア

執筆獣医師:若林薫先生
[記事公開日] 2021-03-26 [最終更新日] 2021-03-26
[ 目次 ]

犬の鼠径ヘルニアとは

仔犬の内腿にできるヘルニアです。

生後精巣が腹腔から睾丸に移動する際に通過する穴(鼠経輪)を通して脂肪や内臓が皮膚の下に突出している状態です。生後数か月の仔犬では鼠経ヘルニアの状態は必ずしも病的なものとは言い切れません。

鼠経ヘルニアは、腸管などの内臓が臍輪で絞められてしまう状態(嵌頓)にならないように注意して観察する必要があります。

犬の鼠径ヘルニアの症状とは

ヘルニアが嵌頓していないか注意しましょう。

生後精巣が腹腔から睾丸に移動する際に通過する穴(鼠経輪)を通して脂肪や内臓が皮膚の下に突出している状態です。生後数か月の仔犬では鼠経ヘルニアの状態は必ずしも病的なものとは言い切れません。

鼠経ヘルニアは、腸管などの内臓が臍輪で絞められてしまう状態(嵌頓)にならないように注意して観察する必要があります。

ヘルニア内容が腸管などの内臓の場合、鼠経ヘルニアは腸管の運動に合わせて動きます。繊細な臓器ですのであまり触らないようにしましょう。

鼠経ヘルニアにおいて最も注意すべき状態は、ヘルニア内容が臍輪で拘束されてしまう嵌頓という状態です。嵌頓は血流を止め、ヘルニア内容を壊死させる可能性があります。鼠経ヘルニアの様子がいつもと異なる。熱を持って赤くなっている。などの症状がみられたときにはすぐに動物病院を受診してください。

犬の鼠径ヘルニアの原因とは

鼠経輪の閉鎖不全が原因です。

仔犬の精巣は生後、鼠経輪を通じて睾丸へと移動します。鼠経輪は成長とともに筋肉によって閉鎖されますが、鼠経輪の大きさと、閉鎖の進み具合は犬によって異なり、生後数か月の仔犬では鼠経輪がほぼ閉鎖されている、鼠経輪から脂肪が少し出ている、鼠経輪が大きく腸管などの内臓が出ているなど様々な状態が存在します。

明らかに鼠経輪が大きいものを除いて、仔犬の臍ヘルニアは必ずしも病的なものとは言い切れません。

犬の鼠径ヘルニアの好発品種について

好発する品種について

好発犬種の詳細です。

鼠経ヘルニアは仔犬であればどのような犬種でも起こり得る状態です。鼠経ヘルニアが病的なものであるか気になる、治療の必要性が気になる場合は、かかりつけの獣医師に相談してみるといいでしょう。

犬の鼠径ヘルニアの予防方法について

予防方法はありません。

鼠経ヘルニアは先天性の状態であるため、予防することはできません。

犬の鼠径ヘルニアの治療方法について

外科的な鼠経輪の閉鎖をおこないます。

鼠経ヘルニアが病的に大きい場合は、外科的な縫合で鼠経輪を閉じることで治療を行います。緊急性がない鼠経ヘルニアでは、犬の成長による鼠経輪の閉鎖と、麻酔や侵襲性に耐えうる体力が付く6~12カ月頃に、去勢の実施と同時に手術を行う場合が多くあります。去勢と鼠経ヘルニアの外科的閉鎖を同時に行うことで、麻酔リスクを最小限にするためです。

鼠経ヘルニアが嵌頓してしまった場合、緊急の開腹手術を行います。ヘルニア内容を腹腔内に戻し、必要であれば壊死した部分を除去します。

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