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監修: 葛野 宗 獣医師
[記事公開日]  [最終更新日]
[ 目次 ]

犬の膀胱結石とは

膀胱内に結石が生成される疾患です。

尿は腎臓でつくられ、尿管を通って膀胱に一時的に貯蔵され、膀胱から尿道を通って体外に排出されます。膀胱とは、尿を一時的に貯蔵する袋状の臓器です。この膀胱内に結石が溜まってしまう疾患を膀胱結石と呼びます。膀胱結石では比較的閉塞を起こしにくいため、ゆっくりとした治療が可能となる場合もありますが、閉塞を起こしてしまうと緊急対応が必要になります。

犬の膀胱結石の症状とは

血尿、頻尿、排尿痛などの症状が見られます。

膀胱内に結石があると膀胱炎症状が見られます。初期症状としましては、繰り返しトイレに行ったりトイレ以外の場所で排尿してしまう頻尿や、残尿感から繰り返しトイレに行ったり長時間排尿姿勢をとることもあります。症状が進行しますと、血尿や排尿痛などが見られることもあります。

ストルバイト結石が見られる場合、細菌感染を伴うことが非常に多く認められます。細菌感染ある場合は尿臭が変化したり、尿に膿が混じってくることもあります。

膀胱内の結石が、膀胱から尿道への入り口である内尿道口に詰まってしまう可能性はありますが、完全閉塞を起こすことは稀です。万が一閉塞を起こしてしまいますと、急性腎不全になり、食欲不振、嘔吐、下痢、乏尿、無尿、腹痛などが見られるようになります。

犬の膀胱結石の原因とは

ストルバイト結石、シュウ酸カルシウム結石が原因になります。

腎臓でつくられた結石が膀胱内に流れてくる場合、膀胱内で結石がつくられる場合があります。この結石にはストルバイト結石、シュウ酸カルシウム結石の2種類がよく見られます。2000年以前はほとんどがストルバイト結石だったと言われていますが、2000年以降はストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石が同程度見られるようになりました。また、6歳まではストルバイト結石の方が多く、7歳以降はシュウ酸カルシウム結石の方が多くなる傾向があると言われています。
尿路感染がありますと、尿のpHを上昇させることがあります。これがストルバイト結石の形成の要因になるため、尿路感染には注意が必要です。また,食餌内容によっても尿のpHは変化します。動物性食品(肉など)を多く摂取すると酸性に傾きやすく、植物性食品(野菜など)を多く摂取するとアルカリ性に傾きやすいと言われています。

犬の膀胱結石の好発品種について

以下の犬種で好発がみられます。

シー・ズー、ウェルシュ・コーギー、柴犬が好発犬種です。

シュウ酸カルシウム結石

ミニチュア・シュナウザー、ヨークシャー・テリア、ラサアプソ、パピヨンが好発犬種です。

犬の膀胱結石の予防方法について

結石ができにくい生活を送りましょう。

健康診断や膀胱炎などの疾患の際、尿検査を受けることがありますが、ストルバイト結晶やシュウ酸カルシウム結晶が見つかった場合は注意が必要です。結石の生成を防ぐためには、結晶ができにくい療法食を与える、おやつを与え過ぎない、など食餌面で気を付けましょう。

また、結石の予防には飲水量の管理も重要と言われています。飲水量を増やすことで結石のもととなる物質の濃度を薄めることが結石の予防に有効とされています。ウェットフードを与える、ドライフードをふやかして与えるなどして、飲水量の確保をしましょう。

犬の膀胱結石の治療方法について

膀胱結石では結石の状態により治療が異なります。

膀胱結石がストルバイト結石のような溶解性の結石である場合は、内科療法によってゆっくりと結石を溶解する治療を試みます。ストルバイト結石である場合、同時に細菌感染が認められることが多いため、抗生物質の投与をおこないます。尿のpHを低下させる療法食やサプリメントを摂取し、飲水量を増やすようにします。

尿道結石が非溶解性であるシュウ酸カルシウム結石である場合や、内尿道口で閉塞を起こしている場合は、外科療法が第一選択となります。膀胱を切開して結石を取り除きます。予後は良好ですが、すぐに再発することがあります。食餌、飲水量の管理を徹底しましょう。

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